2011年2月12日土曜日

辿る —稲荷山



宇治と京都。
思い入れはあるのだけれど、もう、そこに僕の生活は無い街。
記憶を辿りつつ、思ったままに写真しようと思い立った。

稲荷山
「東山三十六峰」の最南端に位置する霊峰の麓に住まい、なぜかしら年に数回は登った(登らされた)身近な自然。

本殿から四つ辻までの道のりに数件の茶屋があるのだけれど、たかだか海抜233mの道の整った低山に、小学生の頃など、そんなところで休憩なんてつゆほども考えなかった。

45歳になった今でも、ゆっくりではあるけど一気に登る体力はある。
でも、いつか、少年の頃とは比べものにならないくらい近い将来、いずれかの茶屋で休憩する自分がいることになるのだろう。

その時は、谷側の座敷を陣取って、きつねうどんか甘酒をすすりつつ、笠智衆みたいな表情で下界を鷹揚に眺てるような爺さんになってやろうと考えている。



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